毎年12月になると、気づけばカレンダーは予定でぎっしり。園や学校の発表会、クリスマス、大掃除、年賀状、帰省の準備。「今年こそゆっくり年末を過ごしたい」と思っていたのに、今年も慌ただしく大晦日を迎えてしまった——そんな経験はありませんか。
年末が慌ただしくなるのは、やることが多いからだけではありません。予定を立て始めるのが、12月になってからだからです。
今日は、家族の年末スケジュールを10月のうちに立てておく理由と、その立て方をお伝えします。結論から言うと、年末をラクにするコツは「決めておく」ことより「空けておく」ことです。
なぜ12月はいつも慌ただしくなるのか
予定が「重なる」から
12月は、園や学校の行事、仕事の締め、家の行事、季節のイベントが一気に重なる月です。一つひとつは大変ではなくても、重なることで忙しさが何倍にもなります。
「決めること」が多いから
クリスマスに何をするか、帰省はいつにするか、大掃除はどこまでやるか。12月は、やることだけでなく、決めることも多い月です。決めることが多いと、それだけで頭が疲れてしまいます。
予約や準備が「間に合わない」から
帰省の交通手段、年末年始のおでかけ、クリスマスのケーキやプレゼント。人気のものは早めに予約が埋まることが多く、12月に動き出すと選択肢が少なくなっていることもあります。
家族の年末スケジュールを立てる5ステップ

ステップ1:「決まっている予定」を書き出す
まずは、すでに日にちが決まっている予定を書き出します。園・学校の行事、仕事の休み、親戚の集まりなど、動かせない予定をカレンダーに入れます。
ステップ2:「やりたいこと」を家族で出し合う
次に、家族それぞれが年末にやりたいことを出し合います。子どもにも聞いてみると、「ケーキを一緒に作りたい」「イルミネーションを見に行きたい」など、大人が思いつかない希望が出てくることがあります。
ステップ3:「やらなきゃいけないこと」を分ける
大掃除、年賀状、帰省の準備、プレゼントの用意など、やるべきことを書き出します。そして、「11月にできること」と「12月でないとできないこと」に分けます。
ステップ4:11月に前倒しできることを決める
大掃除の一部、年賀状の準備、プレゼント選び、帰省の予約などは、11月のうちに進められることが多いものです。12月の予定を減らす一番の方法は、11月に少しずつ前倒しすることです。
ステップ5:「何もしない日」を先に入れる
最後に、カレンダーに「何もしない日」を先に書き込みます。これがいちばん大切なステップです。理由は次で詳しくお話しします。
予定を詰めこみすぎないコツ

- 1週間に「大きな予定」は1つまで:発表会、おでかけ、帰省など、体力を使う予定は週に1つを目安にすると、家族の疲れがたまりにくくなります。
- 大きな予定の翌日は空けておく:イベントの翌日は、子どもも大人も疲れが出やすいもの。翌日をゆっくり過ごせる日にしておくと安心です。
- 「やらないこと」も決める:「今年は大掃除は窓だけ」「年賀状は写真入りをやめる」など、やらないことを決めるのも立派な計画です。
- 子どもの体調の波を考える:冬は体調を崩しやすい季節です。予定がずれても困らないよう、余白を残しておきましょう。
なぜ「空けておく」ことが大切なのか
年末のスケジュールを立てるとき、多くの人は「何をするか」を決めることに集中します。でも、慌ただしくならない年末をつくるのは、実は「何もしない日」のほうです。
予定がぎっしり詰まっていると、子どもが熱を出した、大掃除が思ったより時間がかかった、といったちょっとした予定外のことで、すべてがずれていきます。そして、そのずれを取り戻そうとして、さらに慌ただしくなる。
反対に、ところどころに空いている日があれば、予定外のことが起きても吸収できます。何も起きなければ、その日は家族でゆっくり過ごせばいい。余白は、予定外のことへの備えであり、同時に家族の休息の時間でもあるのです。
そして、子どもにとって年末の思い出に残るのは、実はぎっしり詰まったイベントではなく、家でのんびりしながら一緒に過ごした時間であることも多いものです。こたつでみかんを食べながら話した夜。一緒にお餅を焼いた朝。そんな何気ない時間が生まれるのも、予定に余白があるからこそです。
10月〜12月のざっくりスケジュール例
- 10月:年末の予定を家族で話し合う。帰省・旅行の日程を決め、予約が必要なものを確認する。
- 11月:プレゼント選び、年賀状の準備、大掃除の一部(使っていない部屋・窓など)を少しずつ進める。冬服・冬用品の準備を整える。
- 12月前半:行事・イベントを楽しむ。大掃除の残りを少しずつ。
- 12月後半:「何もしない日」を中心に、家族でゆっくり過ごす。帰省・年越しの準備。
わが家で「何もしない日」をつくってみたら
以前のわが家は、12月の週末をすべて予定で埋めていました。クリスマスイベント、イルミネーション、親戚の集まり、大掃除。子どもに楽しい思い出をたくさんつくってあげたい、と思っていたからです。
でも、ある年の年末、子どもが熱を出し、楽しみにしていた予定がいくつも中止に。その後の予定もずれこみ、大晦日まで慌ただしく過ごすことになりました。年が明けて「冬休み、何が楽しかった?」と聞くと、子どもが答えたのは「熱が下がった日に、家でみんなでトランプしたこと」でした。
それから、わが家では12月のカレンダーに「何もしない日」を先に書き込むようにしています。何も起きなければ家でのんびりし、予定がずれたらその日で調整する。それだけで、年末の慌ただしさがずいぶん減りました。子どもの心に残るのは、イベントの数より、家族でゆっくり過ごした時間なのだと気づいた出来事です。
よくある質問
Q. 10月に予定を立てても、変わってしまいそうです。
予定は変わってかまいません。10月に立てるのは、細かい計画ではなく「全体の見通し」です。大まかな見通しがあるだけで、12月の慌ただしさはずっと軽くなります。
Q. 夫婦で予定の考え方が違います。
「やりたいこと」「やらなきゃいけないこと」「やらないこと」を、それぞれ書き出してから話し合うと、お互いの考えが見えやすくなります。全部を合わせなくても、優先順位を共有できれば十分です。
Q. 子どもの「やりたいこと」が多すぎます。
全部は難しくても、「この中から2つ選ぼう」と子ども自身に選んでもらうと、納得感が生まれます。選ばなかったものは「来年やろうね」と、楽しみに残しておきましょう。
Q. 年末の大掃除、11月にやるのは早すぎませんか?
11月は、12月より気温が高く日も長いので、窓ふきや換気扇の掃除などはかえってやりやすい時期です。全部を前倒ししなくても、一部を進めておくだけで12月がラクになります。
まとめ:年末をラクにするのは「空いている日」
- 12月が慌ただしいのは、予定が重なり、決めることが多く、準備が遅れるから
- 決まっている予定 → やりたいこと → やるべきこと → 前倒し → 何もしない日、の順で立てる
- 大きな予定は週1つまで、翌日は空けておく、やらないことも決める
- 余白は、予定外への備えであり、家族の休息の時間
この週末、家族で15分だけ「今年の年末どう過ごしたい?」と話してみてください。カレンダーに書き込む最初の予定は、「何もしない日」で大丈夫です。
