子どもの足は、あっという間に大きくなります。春に買った靴が、秋にはもうきつそう。「どうせすぐ大きくなるから」と、次は少し大きめを選ぼう——。そう考えるのは、とても自然なことです。
でも、大きすぎる靴は、子どもにとって歩きにくく、転びやすい原因になることもあります。寒くなって外遊びの服装が変わる11月は、子どもの靴を見直すのにちょうどいいタイミングです。
今日は、子どもの靴が合っていないときのサインと、靴を選ぶときのポイントをお伝えします。結論から言うと、子どもの靴は「長く履けるか」より、「今の足に合っているか」を大切にすることが、毎日の歩きやすさにつながります。
※足の痛みや歩き方に気になることがある場合は、自己判断せず、小児科や整形外科などの専門家に相談してください。
なぜ子どもの靴選びは難しいのか
子どもの靴選びが難しい理由のひとつは、子ども自身が「きつい」「ゆるい」をうまく伝えられないことです。少しくらいきつくても、子どもは気にせず走り回りますし、大きすぎても「歩きにくい」とは言いません。
さらに、子どもの足は成長のスピードに個人差が大きく、半年で大きく変わることもあれば、しばらく変わらないこともあります。「前に測ったときはこのサイズだった」と思い込んでいると、知らないうちに合わなくなっていることがあるのです。
靴が合っていないときの4つのサイン

1. よく転ぶ、つまずく
以前より転ぶことが増えたら、靴が大きすぎて足の中で動いているのかもしれません。つま先が余りすぎていると、引っかかってつまずきやすくなります。
2. 靴をすぐ脱ぎたがる
帰ってくるとすぐ靴を脱ぎ捨てる、公園で靴を脱いでしまう。きつくて足が痛いサインかもしれません。
3. かかとを踏んでいる、脱げやすい
靴のかかとを踏んでしまう、走ると脱げる。サイズや形が足に合っていない可能性があります。
4. 靴下や足に赤い跡がある
お風呂のときに、足の指やかかとに赤い跡や、こすれた跡がないか見てみましょう。靴が当たっている部分がわかります。
大きめの靴が心配な理由
「すぐ大きくなるから大きめに」という考え方は、家計にはやさしいように思えます。でも、大きすぎる靴を履いていると、足が靴の中で前後に動き、指でふんばって歩くようになることがあります。歩きにくさから、疲れやすくなったり、転びやすくなったりすることもあります。
一方で、ぴったりすぎる靴は、成長に合わせてすぐにきつくなります。一般的には、つま先に少し余裕がある(5mm〜1cm程度と言われることが多い)くらいが目安とされています。メーカーや靴の形によっても違うので、実際に履いて確かめることが大切です。
子どもの靴を選ぶ4つのポイント

1. 買う前に、足のサイズを測る
前のサイズのまま買うのではなく、買うたびに足のサイズを測るようにしましょう。靴売り場で測ってもらえるお店もありますし、家で紙の上に立って、かかととつま先に印をつけて測る方法もあります。
2. 夕方に試し履きをする
足は、1日の中でも少しむくんで大きさが変わると言われます。できれば、よく歩いたあとの午後から夕方に試し履きをすると、実際に履いているときに近いサイズで選べます。
3. かかとがしっかりしているものを選ぶ
かかとの部分を指で押してみて、しっかりしていて、つぶれにくいものを選びましょう。かかとが安定していると、足が靴の中でぶれにくくなります。
4. 子どもが自分で履けるものを選ぶ
面ファスナー(マジックテープ)など、子どもが自分で着脱しやすく、足に合わせて締められるものがおすすめです。自分で履ける靴は、子どもの「自分でできた」という自信にもつながります。
冬に向けて見直したいこと
寒くなると、厚手の靴下を履く機会が増えます。夏に買った靴に厚い靴下を合わせると、急にきつくなることがあります。試し履きのときは、冬に履く靴下で確かめましょう。
また、雪の多い地域や、雨の日が続く時期には、滑りにくい靴底かどうかも確認しておくと安心です。長靴やスノーブーツは、普段の靴とサイズ感が違うことがあるので、こちらも実際に履いて選びましょう。
サイズチェックを習慣にする
子どもの靴が合わなくなったことに気づくのは、たいてい「痛い」と言われてからです。気づく前にチェックできるよう、季節の変わり目ごとに、足のサイズを測ることを習慣にしてみましょう。
たとえば、衣替えの時期や、誕生日など、家族で決めた日に測るようにすると忘れにくくなります。測ったサイズを、スマホのメモや、手帳に記録しておくと、成長のスピードもわかり、次の靴を買うタイミングの目安になります。祖父母から靴をプレゼントしてもらうときにも、正確なサイズを伝えられて便利です。
靴と一緒に見直したい「靴下」と「履き方」
靴のサイズが合っていても、靴下がゆるくて中でずれていると、靴の中で足がすべって歩きにくくなります。かかとの位置がずれている靴下や、毛玉だらけの靴下も、この機会に見直しましょう。
また、靴は履き方も大切です。子どもは急いでいると、面ファスナーをとめずに走り出したり、かかとを踏んだまま履いたりしがちです。玄関で座って履く、かかとをトントンと合わせてから、ベルトをしっかりとめる。この順番を、毎日の習慣にしてみましょう。
最初は大人が一緒にやって見せ、慣れてきたら「トントンして、ぎゅっ」と声をかけるだけにします。正しい履き方が身につくと、靴が足にしっかり合い、歩きやすさが変わります。
玄関に小さな腰かけや踏み台を置いておくと、子どもが座って靴を履きやすくなります。自分で靴をきちんと履けたという経験は、身支度を自分でする自信にもつながっていきます。
よくある質問
Q. おさがりの靴を履かせても大丈夫?
サイズが合っていて、靴底やかかとがすり減っていなければ使えることもあります。ただ、靴は履いた人の歩き方のくせがつきやすいので、かかとや底の減り方を確認してから使いましょう。
Q. 中敷きで調整してもいい?
少しだけ大きいときに、中敷きで調整する方法もあります。ただし、大きすぎる靴を中敷きで無理に合わせるのは避けたほうがよいでしょう。迷ったら、靴売り場の人に相談してみてください。
Q. 何か月ごとに買い替えるもの?
子どもによって大きく違います。期間で決めるより、定期的にサイズを測り、合わなくなったら買い替えると考えるほうが確実です。
Q. 子どもが「この靴がいい」と言って、サイズの合わない靴を選びます。
好きな色やキャラクターの靴を履きたい気持ちは、大切にしたいものです。まずサイズが合う靴の中から、子どもに選んでもらうようにすると、気に入った靴を履けて、足にも合うという両方がかないます。「足が痛くならない靴の中から選ぼうね」と伝えてみましょう。
Q. 上履きのサイズも見直したほうがいい?
上履きは、園や学校で長い時間履くものです。外履きと同じタイミングでサイズを確認しておくと安心です。持ち帰ったときに、かかとやつま先の様子を見てみましょう。
まとめ:「今の足」に合った靴を
- 子どもは「きつい」「ゆるい」をうまく伝えられない
- よく転ぶ、すぐ脱ぐ、かかとを踏む、赤い跡は見直しのサイン
- 大きすぎる靴は歩きにくく、転びやすくなることも
- 買うたびに測る、夕方に試す、かかとがしっかり、自分で履けるものを
- 冬は厚手の靴下で試し履きを。サイズは記録しておく
今夜、子どもがお風呂に入るときに、足に赤い跡がないか、そっと見てみてください。そして週末には、玄関の靴を一足ずつ、今の足に合っているか確かめてみましょう。
