三輪車には乗りません!?
突然なにって驚かれた方も
いらっしゃるのではないでしょうか?
誤解を招いてしまったらスイマセン…
これは当時の私の娘の気持ちです。
(たぶんですけどね…)
というのも、うちの娘は三輪車に乗りませんでした。
(まったくというわけではありませんが。)
三輪車が家になかったわけではありません。
乗る機会が少なかったからかもしれませんが、
ほんとに数回乗った程度です。
いつしか雨風にさらされて朽ちていく三輪車。
〇〇さんちの△△くんもびっくりです。
でも私は娘と三輪車でお散歩したかった…
そんな私と娘の三輪車ライフのお話です。
娘 三輪車と出会う
三輪車といえば子どもが乗るものです。
(そんなことは誰でも知っている…)
イメージとしては某国民的マンガの幼児(男)が
一人で三輪車を乗り回し、
ご近所さんと話したり遊びにいったりする…
今の時代ではなかなか考えられない
平和な世界(時代)の話ですが、、、
小さいころからそのアニメを見てきた私は、
子どもにとって必要なものだと
当たり前に思っていました。
でも正直うちには三輪車を買う余裕なんてない。
三輪車を置くスペースもない。
そう思って諦めていました。
三輪車がなくても生きていける。
嫌でも自転車に乗る日はやってくる。
それまで待とう…と。
ところがある日主人が実家から、
姪っ子のお下がりの三輪車を
持ち帰ってきたのです。
もう何年も前のものになるのか。
色褪せていましたが
圧倒的人気キャラクターの三輪車でした。
「え…?これに乗るの?」
正直、そう思いました。
そして、
「どこに置くの…?」
と。
そんな私の疑念はつゆ知らず、
夫はルンルン気分で三輪車を玄関に置きました。
「え?そこなん…?」
と思わず声が出てしまい、
三輪車はベランダへ運ばれました。
(その置き場所がまた、問題発生となるのですが、
その時はまだ誰も知らない…)
さて、その乗り主になるであろう娘は、
「〇〇!」とキャラクターの名前を連呼し、
両ハンドルの真ん中部分にある人形をなでなで。
うん、わりかし気に入ってるようで良かった。
でもいつ乗るの?
「今でしょ!」というタイミングが
うちにはありませんでした。
我が家は共働きで平日は仕事。
休日は買い出し&私が仕事の日もありました。
かくして娘と三輪車は出会ったわけですが、
はたしてどうなる?!
事項に続きます。
娘 三輪車に乗る
さて、せっかくもらってきた三輪車だし、
早速乗ってみようと休日に試してみました。
ところが…
おそらく娘からしたら、
今まで使ったことのない筋肉を使うわけで…
全然進まない。
進まないというか、こげない。
こげないというかこぎ方がわからない。
ということでそもそもの動かし方を
教えるところから始めることになりました。
「足を前に出して。」
「上から下におろすような感じで。」
「下にした足は、次は上にあげて。」
と一連の足の動きを教えるわけですが、
ちんぷんかんぷんな様子の娘…。
幸いその三輪車には、
後ろに大人が持てる取手がついていて、
子どもが乗っていても、
大人が押したり引いたりできるのですが。
まずは足を動かす感覚を覚えるために、
その取手で押したり引いたりしようとすると、
「やめて!」
「一人でやるの!」
と猛烈に怒られるのでした。
(でも一人でやるっつったって、
全然進まないじゃん…。)
(足の筋肉、なさすぎじゃない…?)
という私の思いは口に出さずに
様子を見守っていると、
「もう帰る。」
と、まさかの飽きちゃった…。
とりあえずまだ初日だし、
私が教えるのが下手だからかもしれない…
と思い直し初三輪車の挑戦は幕を閉じたのでした。
娘 三輪車を忘れる
さてそれからしばらく、
三輪車に触れることもなく過ごしていました。
ふと、そういえばしばらく三輪車に乗ってないけど、
いいのかな…と思い出しました。
さぁ、どうして三輪車の存在を忘れていたのでしょうか。
それは置き場所がベランダだったからです。
そう、そこが問題だったのです。
洗濯物を干すために、
ベランダに出るのはいいのですが、
(邪魔だなこれ。)
(どうせ乗れないしな。)
と、私の中でオブジェ化していたのです。
いつのまにかただそこにあるもの。
に変化してしまっていました。
このままじゃダメだ!
私は主人のせいにすることにしました。
(ひどい嫁です…)
「せっかくもらってきた三輪車なのに、
全然乗せてくれないやん。」
「次の休みにでも練習させてよ。」
と主人に告げ、
思惑どおり次の休みに主人は娘をつれて
三輪車の練習にいきました。
初めての三輪車から数か月たっていました。
小さな子からすると数か月って、
とてつもない長い期間なんですよね。
そして趣味嗜好も変わるんです。
もらってきたときの、
「〇〇!(キャラクター名)」という
嬉しそうな表情はどこへやら。
もらってきた頃よりも、
さらに外気にさらされて
趣を増した三輪車を見て、
「え?これに乗るんですか?私が?」
と言わんばかりの顔…。
きっと今回もダメだろうな…。
そう思った私の予想通り、
主人も娘もすぐに帰ってきました。
「足の踏み込みができないから、
全然進まへんし動かへん。」
「取っ手を持っても怒るし…」
と、どこかで聞いたような主人の言葉に、
がっかりしました。
ところが主人はそれからもちょくちょく
三輪車に乗せ、
「自分で乗れるようになったで!」
という報告を聞く日がやってきたのです!
これでいよいよ娘が三輪車を漕ぎ、
私は歩いてお散歩に行ける日が来たんだ!
そしてある日、私は三輪車に乗る娘とともに、
散歩へでかけたのです。
そしてそのあこがれだった散歩は、
その日限りで終わりを迎えたのです。
なぜかって…??
そりゃうちの近所は車どおりが多いから~。
幼児が三輪車を乗り回すには危険な場所が多くって、
常に危険を察知しながらの散歩に、
私の気が持たなかったのでした。
(ちゃんちゃん♪)
そして三輪車の居場所は、
相変わらずベランダで。
ある日、
『そろそろ自転車の練習は?』
と実母に言われて思い出すのです。
外気にさらされまた一段と
貫録を帯びた三輪車の存在を…。
そしてその頃には娘も忘れているんです。
かつて一緒に散歩した、
あの日のことを…。
次の不燃ごみの日、
何の惜しむ心もなく、
三輪車は旅立つことになったのでした…。
まとめ
いかがだったでしょうか?
三輪車と娘と私、ちょっと主人…のお話。
『三輪車って必要なの?』
と考えているそこのあなた!
無理に乗せる必要はありません!
と、私は言いたいです。
もうほんとに、
子どもが乗ってるイメージが強いですが、
なくても問題ないです!
家に三輪車を置くスペースがあり、
車どおりの少ない住宅街に住んでいて、
練習にも根気よくつきあえて…
そんな私の理想のママさんなら、
反対はしないですけどね…。
三輪車に乗らなくても、
足腰は育ちます。
三輪車に乗れなくても、
自転車には乗れます。
三輪車は移動手段ではなく、
娯楽の範囲だと思いました。
遊びの一環として取り入れる。
こどもの運動量を増やすために取り入れる。
それぐらいの気持ちで、
皆さんがそれぞれ、三輪車と付き合っていけたら…
と願います。
どこにでもある、
しがない一家の話を聞いて下さり、
ありがとうございました。